【調査報告】経営者向け調査に続き、IT技術関連者にもIT人材不足における実態調査を実施。IT人材不足によりプロジェクトの進捗やサービス品質への影響は80%以上と深刻な状況
ラグザス株式会社(本社:大阪市北区/代表取締役社長:福重 生次郎、以下当社)は、全国のIT技術関連者として働く人を対象に、「IT人材不足」に関するインターネット調査を実施致しました。この調査から見えたIT人材における課題などをレポートとして発表致します。
◇経済産業省の調査結果で発表されている、「2030年には約79万人のIT人材が不足する」という問題に対して
実際に全国のIT技術関連者として働く150人を対象にIT人材不足に関する実態調査を実施。そのなかでは、「IT人材不足にあると感じている」と回答した人のうち7割以上が「深刻・非常に深刻」と回答するなど、実際の現場においても、IT人材不足が進んでいることが分かりました。
そこで上記の結果を受け、実際に「IT技術関連者」として働く150人を対象に、経営者・役員に対して実施したアンケート調査と同じ項目(一部IT技術関連者専用の質問)で、経営者とIT技術関連者の間にIT人材不足に対する捉え方や考え方に差はあるのかを調査致しました。
■調査概要
調査時期:2023年9月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の18歳~65歳の男女計150人
設問数:6問
今回の調査では、全国の2,000人の中から、職業が「IT技術関連者」と答えた150人を対象に実施。
▼以下、設問内容と調査結果
Q1 IT業界において、現在IT人材不足の状況があると感じていますか?
経営者・役員の回答では「はい」が48.7%だったのに対して、IT技術関連者の約70.7%が、IT業界において現在IT人材不足の状況があると感じています。この高い割合は、IT分野における人材不足が深刻な問題であることを示唆しています。技術の急速な進化やデジタル化の加速に伴い、優れたIT専門家への需要が高まっている可能性があります。一方で、一部のIT技術関連者がIT人材不足を感じていないと回答しています(14.7%)。これは、一部の地域や特定の技術領域においては供給と需要のバランスが良好である可能性があることを示唆しています。
はい 70.7%
いいえ 14.7%
わからない 14.7%
Q2 IT人材不足がある場合、どの程度深刻だと感じていますか?
※Q1で「ある」と答えた人のみ回答(N=106)
非常に深刻と深刻で75%以上を締め、こちらは経営者・役員に対して実施した数字(78.1%)と同等の数字となり、「IT人材不足にある」と回答した人の殆どが深刻と感じているということが分かる。
非常に深刻 39.6%
深刻 37.7%
ある程度深刻 22.6%
それほど深刻ではない 0.0%
Q3 IT人材不足がある場合、どの分野またはスキルセットで特に深刻だと感じていますか?
※Q1で「ある」と答えた人のみ回答(N=106)
IT技術関連者の多くがプログラム開発とデータ分析の分野でIT人材不足を最も深刻に感じています。これらの分野における高度なスキルと専門知識が要求されるため、組織はこれらの領域でのリクルーティングとスキル開発に注力する必要があります。また、クラウド技術やサイバーセキュリティ分野も成長しており、これらの分野への投資も考慮すべきです。
プログラム開発 47.2%
データ分析 29.3%
クラウド技術 11.3%
サイバーセキュリティ― 8.5%
ネットワーク管理 3.8%
Q4 IT人材不足がプロジェクトにどのような影響を及ぼしていると考えていますか?
※Q1で「ある」と答えた人のみ回答(N=106)
IT技術関連者と経営者の間で、IT人材不足に関する認識に大きな違いはないものの、技術関連者はサービス品質の低下(経営者・役員は38.4%)を最も深刻に感じており、経営者はプロジェクトの遅延(42.5%)をより重要視しています。これらの違いは、彼らが直接的に影響を受ける領域やビジネスの視点に関連している可能性があります。組織内でのコミュニケーションと調整が重要であり、共通の目標に向けた対策の協力が求められます。
プロジェクトの遅延 36.8%
サービス品質の低下 46.2%
作業量の増加 13.2%
ストレスや過労の増加 3.8%
Q5 IT人材不足を解消するために、どのようなリソースやサポートが必要だと感じていますか?
※Q1で「ある」と答えた人のみ回答(N=106)
IT技術関連者はスキルトレーニングプログラムや新しい人材の追加採用に焦点を当てており、人材不足に対処するための内部のスキル開発と外部リソースの活用が重要であると認識しています。また、アウトソーシングの利用やプロジェクトマネジメントの強化も一部で検討されており、柔軟な対策が求められています。待遇の改善に対する関心は比較的低いため、人材不足の解決においてはスキルと専門知識の向上が中心的なアプローチとなっています。
追加の採用 30.2%
スキルトレーニングプログラム 46.4%
アウトソーシング 15.1%
プロジェクトマネジメントの強化 10.4%
その他(待遇の改善)※テキスト回答 0.9%
Q6 IT人材不足に対処するために、個人的にどのようなステップを講じていますか?
※Q1で「ある」と答えた人のみ回答(N=106)
IT技術関連者は自身のスキルセットの向上とプロジェクト管理能力の向上に注力しており、これらのステップを通じてIT人材不足に対処しようとしています。また、転職や独立したプロフェッショナルとしての活動を検討する人も一部存在します。
新しいスキルの学習 43.4%
転職を検討中 20.8%
プロジェクト管理の向上 29.3%
フリーランスまたはコンサルティング業務の開始 6.6%
■総括
今回は2回に分けて、IT人材不足に関する実態調査を「経営者・役員」向け、「IT技術関連者」向けに実施致しました。互いに、多少の項目に対する数字の違いはあるものの、IT人材不足に対して非常に深刻だと感じていることが分かります。
またその大半が、自社・自身のことではなく、プロジェクト遅延や開発における影響と回答されております。今後はさらに、IT分野における競争激化と技術の急速な変化に対応し、優秀なIT人材を確保・育成するために、企業は継続的な努力が必要であり、従業員の離職率を低く保つことが成功に繋がる要因の1つであることが示唆されています。
今回の調査結果をもとに、これからの日本社会におけるIT不足の課題解決に寄与してまいります。また、今後も引き続きアンケート調査等を通じて様々な情報を発信してまいります。
▼経営者向けに実施した調査結果はこちら
https://prtimes.jp/main/action.php?run=html&page=releasedetail&company_id=72123&release_id=116&owner=1
■ラグザス株式会社について
当社は、ミッションである「今ここにない未来を創り出す」をもとに、”業界構造を変える、新たなマーケットプレイス”となるようなインターネットのプラットフォーム事業やメディア事業、オンライン学習サービス事業を展開しています。「新たな価値の創造と、関わり合う人が幸せになること」を目指し、複数のIT企業を子会社に持つホールディングスカンパニーとして、多様な事業で持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
<会社概要>
・会社名:ラグザス株式会社 ※2022年11月1日に持株会社体制に移行
・代表者:代表取締役社長 福重 生次郎
・本社所在地:大阪府大阪市北区大深町3番1号 グランフロント大阪タワーB18階
・事業内容:インターネットのプラットフォーム事業やメディア事業
・URL :https://www.raxus.inc/
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